出願から登録まで

　製品の形状や構造等の考案をした場合、実用新案登録によりその考案を保護することができます。実用新案権は、特許権よりも存続期間が短く、無審査で早期に登録されるため、ライフサイクルの短い製品に向いています。

�@　考案

　製品の開発をし、製品の形状や構造等の考案をします。

�A　先行技術調査

　考案を実施できるか、登録して無効とされないかの調査を行います。他社の登録実用新案を実施することはできません。また、新規性を失った考案や進歩性がない考案等は、登録しても無効とされてしまいます。

�B　権利化の検討

　先行技術調査で登録しても無効とされないと判断された場合は、権利取得する価値がある考案かどうかを検討します。他社が権利化する可能性がある考案や、リバースエンジニアリング等により他社に簡単に模倣されてしまうような考案であれば権利化するべきですが、他社が模倣できないような考案であれば権利化する必要はありません。また、権利化・権利の維持には費用がかかるため、費用対効果も考えながら出願するかどうかを決定します。

�C　出願手続

　権利化を検討した結果、出願すると決定した場合は出願手続に入ります。有用な権利を取得できるよう留意しながら、出願書類を作成して出願します。出願すると、出願番号が付与され、無審査で登録されます。

�D　登録証の発行

　実用新案登録原簿に登録されると、実用新案登録証が発行されます。出願日から2か月程度で手元に届き、実用新案登録公報に掲載されます。これで、登録手続は無事に完了です。